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食卓に漆を

越前から 日本の伝統工芸を

漆器は、日本を代表する伝統工芸のひとつで、磁器を英語で、 Chinaと呼び、漆を英語でJapanと呼ぶことから、伝統に培われた日本の手工芸としても世界で再認識されている。
漆器には木製品と合成樹脂製品があり、それぞれ器のかたちのもとになる素地の作り方が異なる。
木製品のうち、お椀などの丸物は、天然木をロクロで回しながら削って形をつくる。
天然木は、半年から1年以上じっくり乾燥させてから加工する。
箱やお盆などの角物は、板の状態で約1年以上乾燥させた天然木や漆器用合板などを裁断し、削り込み、組み立てる。

伝統を重ねて
季節を味わう
塗りを重ねる

出来上がった素地への塗りの工程は、下塗りと上塗りとに分けられ、下塗りは、表面には出ないが漆器の強度など品質を左右する大切な部分で、「塗り」、「乾燥」、「研ぎ」を何度も繰り返す。 上塗りは、均一の厚さに仕上げる熟練の技に加えて、漆を乾燥させるための一定の温度、湿度を維持するデリケートな環境が必要である。 よって下塗りから上塗りまでは3ヶ月以上の期間が必要になる。 塗りの方法は、器の形などに応じて、はけを使った手塗りのほか、スプレーガンを使って塗料を吹き付ける方法もある。

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